S藤A子です。 ゴールデンウイークの村杉半島の報告です。 ■メンバー S藤A子、S田務、S藤H明 ■タイム 5月2日(金) 船着場06:35〜半島上陸07:00〜送電線下11:30〜横山直下16:00 5月3日(土) 横山05:30〜横山07:00〜10:00/11:30猿倉山〜大川猿倉直下17:25 5月4日(日) 大川猿倉直下06:00〜大川猿倉07:00〜宿ノ塔11:15〜村杉岳15:00〜1395m16:00 5月5日(月) 1395m05:30〜三羽折ノ高手06:30〜倉前沢山07:15〜上大鳥橋09:15 〜林道終点11:00 ■概要 村杉はワインを全部で5本も持って行って、重かったけれど、とても贅沢で充実した登山 になりました。灼熱地獄と頑強な藪との戦いでもありましたが、たくさんの花と雪の60 m道路に癒されました。 半島の突端からのアプローチにこだわったため、舟を使って湖を渡りました。ところが今 年は雪解けが早かったため、猿倉山(べいくらやまと読みます。マタギ語で猿=べい)か ら村杉岳まで、前代未聞の藪に嵌ってしまい、倉前沢山から奥只見湖に降りました。 下山後は、湯之谷の大湯温泉でのんびりとすることができました。 ■詳細 2年越しで計画していた「村杉半島」に行ってきました。何故、半島と呼ばれるのかとい うと・・南北に長い尾根が、田子倉湖と只見湖に両側挟まれているからです。地図を見る となるほど半島です。 真夏のような日照りと密藪との格闘で熱中症になってしまいましたが、村杉岳から先の雪 の60m道路は、それまでの労苦を忘れさせてくれる素晴らしい景観でした。 ○5月2日(金)快晴 田子倉湖をボートで渡り村杉半島に上陸。記録によると雪がある筈なのだが全くない。い きなりガレ場登りの核心!になる。ここで落ちたら湖にドボンなので緊張する。 ガレ場を過ぎると、石楠花や山葡萄などの潅木の藪に苦戦しながら尾根を目指して登る。 イワウウチワ、石楠花、椿、ショウジョウバカマ、カタクリなど、早春の花々に癒される。 1000mを越えたあたりから、ようやく雪が拾えるようになる。雪とヤブを交互に進む が、夏のような暑さに体力を消耗する。虫も大量に飛び交い、刺されて顔中ボコボコにな る。お盆の沢登りみたいだ。 ○5月3日(土)快晴 雪の量が増えてくるが、ルートファイディングが難しい。藪を脱してルンゼ状の雪面を下 降したり、雪の急斜面をトラバースしながら距離を伸ばす。ザイルも使う。 雪が割れていたり、なくなると、アイゼンを着けたまま、密藪に戻る。アイゼンやピッケ ルは、藪に引っ掛かり、悶え苦しむことになる。 猿倉(べいくら)山から大川猿倉山までは、殆ど雪がない!6時間のヤブ漕ぎは、春山で は前代未聞、初体験だった。 ブロックと雪庇と藪をパズルのように渡り歩き、ようやく 大川猿倉岳頂上直下の雪田にテントを張る。時間切れギリギリだった。 そこから見える山は、飯豊、守門、浅草、未丈ヶ岳、魚沼駒ケ岳、中ノ岳、毛猛、会津朝 日岳、大幽朝日岳、丸山岳、梵天岳、坪入山、窓明山、三岩岳、会津駒ケ岳、燧ケ岳・・。 ○5月4日(日)快晴 まだまだ強烈な藪は続く。僅かでも雪面が出てくると小躍りしてしまう。宿ノ塔を越えた あたりから、ようやく雪が出てくる。村杉岳からは先は、うってかわって、癒しの空間に なる。延々と2時間も続く60m道路といわれる幅広い雪尾根と山毛欅林に感激する。 ○5月5日(月)曇り 丸山岳から窓明山に抜ける計画であったが、日程的に厳しいので、三羽折ノ高手を経て倉 前沢山から大鳥ダムへ、急斜面を下山する。新緑とハムシバの白い花、大鳥川の青い水面 が美しい。大鳥川沿いの林道は、ブロックの落下に注意しながら2時間ほど歩く。 下山後、飛び込みで入った大湯温泉の山菜料理で下山祝い。 来年のゴールデンウイークは、今回果たせなかった後半を繋げたいと思います。奥只見ダ ムの大鳥から入って、村杉岳で一泊、会津の黒部川と言われるメルガ股沢で焚火と釣りを 楽しんで、岳人マイナー12名山の丸山岳に登ります。 下山は坪入山を経て小豆温泉といったプランです。一緒に行ってくれる人いませんか? 以上