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山行報告


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05月 : 北ア 剱岳 八峰縦走
投稿者: admin 投稿日時: 2007-5-10 19:58:22 (5336 ヒット)

2007/5/2〜5
北ア 剱岳 八峰縦走
メンバー:T城(L),A久(SL),M尾,S津(チームT8!)


ゴールデンウィークに、剱・八ツ峰に行ってきました。天候に恵まれ、例年以上の積雪で一面白銀の八ツ峰で充
実の山行ができました。素晴らしいメンバーに感謝!
なお、当初計画の剱尾根上半部は、初日の行程遅れにより今回は割愛しました。

行程
5月1日
上野発「急行・能登」

5月2日
富山=室堂(10:00発)−雷鳥沢(11:00)−剱御前小屋(13:00着)

5月3日
剱御前小屋(3:00発)−剱沢長次郎谷出合−八ツ峰1.5峰(7:10)−3峰(10:00)−4峰(12:00)−5峰(13:40)−5・6コル
(15:00着)

5月4日
5・6コル(4:30発)− 5峰(5:45)−  6峰(6:30)−8峰(10:00)−八ッ峰の頭(10:30)−池ノ谷乗越(11:30)−剱本峰
(13:00)−早月小屋(17:05着)

5月5日
早月小屋(7:15発)−馬場島(10:05着) 富山の寿司屋経由帰京

■プロローグ
◎T城
きっかけは昨年夏の北方稜線縦走でした。壁・尾根含め剱をやってみたいな、という思いで偵察がてら剱へでか
け、池の平小屋からの裏剱、なかでも八ツ峰の存在感に圧倒され、さらに熊の岩からの風景に気持ちは固まり、
積雪期でもGWならと思い帰宅後A久さんに「GW八ツ峰どうですか!」とメールしたものです。
A久さんがそれに応えてくれ、その後、S津・M尾さんが加わり晴れて「チームT8」(命名・A久:TSURUGI
8ツ峰の意)を結成。トレーニングを経て本山行となりました。

【八つ峰トレーニングメニュー】
3/10-11...日光女峰山(ポッカ)...............L,A久、T城(M村瀬、I原)
3/17-18...赤岳東稜 (雪稜)..................L,A久、T城、S津(H間)
4/07-08...不帰3峰 (雪稜) ..................L,A久、S津(I藤)
4/14-15...阿弥陀南稜(雪稜)................L,T城、M尾
4/28.........越沢バットレス(アイゼントレ)...L,T城、A久、M尾、S津 
4/28.........立川飲み屋(壮行会ハシゴ)  
★5/02-05...八ツ峰(本番!).......................L,T城、A久、M尾、S津
★5/5..........富山すし屋(打ち上げ!)    

■5月2日(霰〜雨、強風)  *M尾*
急行「能登」から立山・黒部アルペンルートを乗り継ぎ室堂へ。初めて見る車窓からの「雪の大谷」も眠くてど
うでも良い!室堂ターミナルで準備をしていたら下山してきたH原君にバッタリ!「GW前半は八つ峰入山者無
し」、との情報をもらう。今年の剣は雪が多く、彼らも源次郎尾根、途中敗退だったらしい。その場で剣尾根は諦
め、「八つ峰縦走」1本に絞ることにする。

ターミナルを出るといきなりの霰と強風!“往復ビンタ”以上に顔が痛い。たまらず、目出帽(私は持ってない)
とサングラスをするが何の役にも立たない!ガスで視界7−8m。竹竿に沿って雷鳥沢を目指すが行き過ぎて「ロ
ッジ立山連峰」まで行ってしまう。引き返し、コンパスとトレースを頼りに雷鳥坂を登る。次第に雨がひどくな
り、前を行く高城リーダーの雨具からもザックからも雨の雫がポタリポタリ。登りの遅い松尾はすぐに前の背中
が見えなくなる。でもみんな、少し行ってはチャーンと待っていてくれる。後ろの天久さんにはゆっくり過ぎて
申し訳ないなー、と思いながらもバテないようにマイペースで登る。ザックが雨を吸ってドンドン重くなる。

まったくのホワイトアウトなのでガスの中にボォーッと旗竿が見えるとホッとする。ルートは先日雪崩があった
為か稜線近くまで直登している。もう少しで剣御前、と言うところでクラストしてきたのでアイゼンを着ける。
この先が本日一番の核心!強風に必死で耐えながら剣御前小屋に転がり込む。あっらら〜っ!ドアを開けてビッ
クリ! そこに立っていたのはなんと、「S山」だった!

この天気にグショ濡れの身体と装備ではモチベーションも大下降、剣沢にテントを張る気にもなれず、軟弱4人
組は“ヌクヌク小屋でビール!ビール!”と相成ったのです。M浦(大)さんも避難していて、談話室での“無
線機無し、ビール付き”の、“ぶなの会3P、交信会”となる。(M浦さんは16時、真砂沢BCに戻った)偶然
にもT城さん、A久さんの九州時代の知り合い(62歳の三原さん)が同宿、昔話に花が咲いていた。
明日の天気は快晴の予報。今日の遅れを取り戻し、五・六のコルまでは行きたい。
1時起床、3時出発となる。で、6時就寝・・・のはずが、7時に夢の中の人となる。


■5月3日(快晴) *T城*
昨日の遅れを取り戻すべく、夜も明けぬうちからの早朝出発とする。1時に起床して小屋の外を覗くと、満点の
星空。よし、これなら行ける!期待に胸が高鳴る。
3時に出発。満月が我らの行く手を優しく照らす。剱沢の大雪原はほのかな月明かりに照らされ、その先には目
指す八ツ峰がくっきり浮かんで闘志をかき立てる。

予定通りのタイムで長次郎谷から1・2ルンゼ出合へ。ようやく空も白み、長次郎谷から見上げる1・2ルンゼは一
直線にはるか頭上の稜線上へ伸びている。H原氏・M浦氏のアドバイスどおり、早朝のため雪は安定し快調に登
高、予定通り4時間で1・2コルへ到達、小ピークに立つ。おやおやここは2峰ではなく、H原氏の言っていた
1.5峰ピークか?



ピークから見上げる八ツ峰稜線は・・・すごい雪!ガイドブックでは見たことないくらいに岩峰上に雪が。おまけに、
いたるところがナイフリッジになっており、ビックリする。そこへ三ノ窓谷側から現れた二人組みが、何事も無
いかのようにすごい勢いで細いナイフリッジを越えて、我々の視界から消えていった。ここまで我らが最先行し
ていたが、彼ら他2パーティにここで先行された。今日の八ツ峰は貸切!ぐらいに考えていたので悔しくもあっ
たが実はこの先彼らのトレースに相当救われた。というのも、極細ナイフリッジに不慣れな我ら(聞くだけでビ
ビッてしまう)、トレースなしでは相当苦戦しただろうから。

さて、そんなトレースに導かれて1.5峰?を出発。彼らがリッジの1段下をまるでリッジの穂先を手すりのよう
にしてシューッと抜けていったところを、我々はオッカナビックリ、エッチラオッチラと越えていく。朝だって
言うのに、日なたの雪はもうクサリ初めて苦戦してしまった。ちなみに1・2コルは、テント適地のはずだがナイ
フリッジを相当掘り起こさないと平らにはなりそうもなかった。

2峰頂上、本来は長次郎側へ懸垂だがあまりの雪に支点掘り出しは不可能、スタンディングアックスビレイでロ
ープをFIXして下降。先行者達はみなノーロープで下降して行ったが、俺達の実力はこんなもんなのさ、いい
んだよ八ツ峰の胸借りるつもりで登ってるんだから、大体安全第一じゃんか!と負け犬的な遠吠えをしたかは、
定かではない。
続く3峰も同様にFIXで越える。

4峰、先行者は懸垂で下降したようだが支点は・・・フム、土嚢か!その先行者の土嚢、なんとフツーの大ビニ。よ
くぞこんなもんで懸垂したもんだ、我々は恐怖を感じオニューの土嚢で支点を再構築。天久親方がテキパキと土
嚢をセット、これって環境破壊やね、と言い残して先行で降りていった。このとき時刻は12時、他パーティとの
定時交信を試みるが応答はなし。
「イヤッホ〜ッ!」ム、何処から雄叫びが?
見廻すと剱本峰直下長次郎谷左俣上部にスキーヤーあり。もしかしてM浦さん?頂上直下から激細ルンゼを下降
してきたみたいだ。えー、あそこ!?みんなド肝を冷やす。今度会ったら聞いてみよう。



本日最後の山場の5峰、ここも長次郎側へ40m×2ピッチの懸垂地点。ガイドブックでおなじみのピナクルが
聳えているが、ムム、なにかが違う。そうか、本では雪なんかついてないんだな!今年の雪はピナクルにも厚く
堆積して風景を一変させていた。そして、先行者はきっと相当苦心の上、1メートル四方の雪を掻き分け支点と
なる岩の突起を見事掘り当てていた。ありがたく支点を使い、高城が先頭で下降。
1ピッチ目15m下の左に、ハーケン3本懸垂支点アリ。2ピッチ目は50m一杯の下降、30m水平トラバース
で、5・6コルに到達。
長い一日お疲れさーん!変化にとんだ充実の一日だった。


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